Materialing資料作成概論

本当にパワポ資料にデザインは必要?

時折みかける「パワポ資料のデザイン必要不要問題」
今回はこの問題について考えてみます。ちなみに、あなたはパワポ資料にデザインは必要と考えますか?それとも不要と考えますか?

否定派

デザインにかける時間が無駄!
見た目が良くても中身が伴ってないと…

賛成派

見やすい方が見てもらえる!
分かりやすくするには必要!

様々な意見を見かけますが、私は「どちらも正しい」と考えています。
言ってしまうと、場合により必要という判断をします。

この議論のポイントとなる「前提条件」と「判断基準」についてみていきましょう。

議論の前に考えておきたい2つの前提条件

そもそも、デザインが必要・不要という意見の対立が生じる原因には「前提条件の違い」が2つあります。

両者が思っている「前提条件」の違いは何でしょうか?

1「資料の用途」

パワーポイント(以外にもありますが)は広く使われるツールで、多くの方がビジネスシーンで利用されています。また、パワーポイントで作る資料にも報告資料やプレゼン資料・営業資料など様々な用途があります。

そう、この「資料の用途」です。

Aさんは社内で報告する資料を作ることがメイン

Bさんは経営者に向けたサービス提案や決裁を求める資料を作ることがメイン

そんな2人が「パワポ資料にデザインは必要?」と聞けば

否定派Aさん
否定派Aさん

事実を伝えるだけにそんなものはいらぬ!

賛成派Bさん
賛成派Bさん

経営者も見てくれやすくなるから絶対いるって!

と、答えるでしょう。
用途が変われば、デザインが必要かどうかも変わってきます。

2「中身の重要性」

もう一つが、中身の重要性。スライドで伝える構成はどんな時でも重要です。

そんなことはみんなわかっている話です。(わかっているとできているは別ですよ。自戒をこめて。)

否定派Aさんタイプは

否定派Aさん
否定派Aさん

デザインより中身を大事にしろ!

肯定派Bさんタイプは

賛成派Bさん
賛成派Bさん

良いコンテンツをさらに良く見せるにはデザインもあると良い!

という意見。

どちらも共通しているのは

「中身(構成)は大事」

という前提条件ですね。
ただ、両者をくらべると、「中身とデザインどっちが大事?」なのか、「より良く伝えるためのデザインは大事?」という意見をする軸が異なってしまっているように見受けられます。

デザインの要不要を判断する一つの基準

用途が違えばデザインの要不要も変わる。それは分かった。じゃぁ、どういうときに「パワポ資料にデザインが必要」となるの?

一番大きい基準は「その資料の見た目が資料の価値に影響するかです。

例えば、

  • 高級車を購入した時に渡された「案内資料」が「Theパワポ」…
  • お金を出して行ったセミナーや勉強会の内容は良かったけどパワポが「Theパワポ」で見にくい
  • 期待して見た「会社紹介」のパワポが…
  • 展示会で流されているパワポが…
  • 配布されたイベント告知のデザインが「Theパワポ」…

そう、相手の感情・期待感にまで影響させる場合にはデザインが必要となってきます。商品やサービスの「ブランドイメージ」につながる時もあります。
もちろん、用途によってデザインの度合いも変わってきます。

一方で

  • 情報共有のための資料
  • 社内の報告資料

など、「情報そのもの」のみに価値を置いた資料はデザインは不要と考えます。とはいえ、最低限の見やすさは担保したいですね。

結論

「デザイン」が必要かどうかは、資料が与える「価値」で判断しましょう。

デザインが必要な時もそうじゃない時も、「構成」はしっかり練りましょう。